後半では、食道に続く臓器「胃」について見ていきます!
胃は食道とも密接に関係している臓器です。
前半で食道についても解説してもります。合わせて見たい方は以下からどうぞ。
前半はこちら↓
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食道と似て非なる!胃の構造
胃の入口は噴門、出口は幽門と言います。
そして、胃の上から胃底部、胃体部、幽門前庭部と呼ばれる部分に分かれています。
胃の壁は内側から粘膜層、粘膜下層、固有筋層の3層に分かれています。
3つの層
粘膜層:上皮細胞で覆われています。食道とは異なり円柱状をしており、胃酸に強く、胃酸や粘液の分泌に適した構造をしています。
粘膜下層:粘膜層の外側にあり、粘膜層と固有筋層を繋げる働きをしています。
固有筋層:胃を動かすための筋肉(平滑筋)で出来ています。こちらは食道と同様、内側に輪っか状の筋肉(輪状筋)、外側に上下に走る筋肉(縦走筋)があります。
また、固有筋層の外側は漿膜と呼ばれる膜で覆われています。
知られざる!?胃の役割
噴門部にある下部食道括約筋が広がると、胃へ食べ物が入ってきます。
食べ物は胃底部で、一時保管され、蠕動運動によってすりつぶされます。
また、胃酸や消化酵素によりかゆ状になるまで分解されます。
胃粘膜には3種類の内皮細胞があり、それぞれに役割が異なります。
3大!胃の働く細胞たち!
・壁細胞:胃酸を分泌し、食べ物を溶かしたり、食べ物と共に入ってきた
雑菌を殺菌する。
・主細胞:ペプシノーゲンという消化酵素を分泌し、タンパク質を
消化(分解)する。
・副細胞:ムチンと呼ばれる粘液を分泌し、胃酸や消化酵素から胃粘膜を保護する。
胃では、主にこれら三種類の細胞によって、食べ物の消化が行われています。
他にも、胃酸の分泌を促すホルモン「ガストリン」を分泌するG細胞や、胃酸の分泌を抑えたり膵液の分泌を促して胃酸を中和する「セクレチン」を分泌するS細胞が幽門前庭部に存在しています。
そして、かゆ状になった食べ物は、少しずつ幽門部、十二指腸へと送られていきます。
でんぷん性のものは早く、肉は比較的ゆっくり、脂肪性のものは最もゆっくり通過します。
十二指腸、小腸では主に栄養素など身体に必要な物質の吸収が行われます。
次章では腸の構造や働きについて見ていきます。