べじぶろぐ 〜健康への道しるべ〜

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#0015 虫刺され対策(2)対処法


皆さんこんにちわ!ベジ(Vegi)です。

前回のコラムでは虫に刺されないための対策をご紹介しました。

まずは刺されないようにすることが何より大切です。
ぜひこちら↓のコラムもご一読ください。
vegi.hatenablog.com


今回はもしも刺されてしまった時はどうすれば良いのか?

その対策について解説します。

①蚊やダニに刺された場合

刺されるとどうなるか

虫に刺されるとかゆみや赤みを伴った湿疹となります。
これは、刺されたことによる物理的な刺激と、
虫から注入される物質によるアレルギー反応によるものです。


具体的な対策は?

➤まずは洗う!
外出先など、刺された部位が汚れている場合は流水で洗って汚れを落としておきましょう。
ただし、ゴシゴシと強くこするのは避けましょう。
炎症を拡大させたり、とびひなど別の感染症を発症する可能性もあります。

➤市販のかゆみ止めを使う
クロタミトン[1]や「ヒスタミン」を含む市販のかゆみ止め外用薬で
赤みやかゆみ症状が治まるか様子を見てみましょう。
効果が不十分な場合は、「ステロイド(副腎皮質ホルモン)」と呼ばれる種類のお薬が必要です。

➤症状が強い場合は?
市販の外用薬で改善しない場合はステロイド薬の内服など、医療用の治療薬が必要なこともあります。
症状が強い場合や範囲が広くて市販薬で対処できない場合は医療機関へ受診するようにしましょう。[3]

こんな症状が出たら注意!

マダニの仲間は「重症熱性血小板減少症候群」(SFTS」という病気のウイルスを持っている事があります。
この病気は現在治療法がなく、症状を抑えるしか方法がありません[2]
初期症状は、発熱・全身倦怠感・はきけ・嘔吐・下痢・頭痛・神経痛などです。
もしこれらの症状が出た場合はすぐに医療機関を受診してください。[3]

フタトゲチマダニ(吸血前)
フタトゲチマダニ(吸血後)


②ハチに刺された場合

まずは安全な場所へ

ハチはある程度の距離までは攻撃対象を追ってくる性質があります。
その距離は最も危険なオオスズメバチで80m程度です[4]
まずは巣やハチがいる所からできるだけ遠くへ逃げるか、屋内へ入りましょう。

応急処置の方法

ハチに刺されると、激しい痛みが生じ、刺された部位が赤く腫れます。
これはハチの持つ毒によるものです。
この 毒をできるだけ体内に取り込まないようにすることで
後々の症状を軽減する
ことができます。

➤ポイズンリムーバーを使って毒抜きをする
ポイズンリムーバーとは虫などに刺された際に
傷口から毒を吸い出すための器具です。
市販されていますので、野外に出かける機会の多い方は
携帯しておきましょう。
ポイズンリムーバーがない場合は、手で絞り出すことでも
毒抜きは可能です。

➤患部を冷やす
痛みや腫れは刺された部位を冷やすことでも軽減できます。
可能であれば患部を冷やすようにしましょう。

➤薬を使う
痛みや腫れがひどい場合はヒスタミンステロイド
を含む外用剤を使用して様子を見ましょう。


こんな症状が出たら注意!

ハチ毒には様々な物質が含まれていて、中には強いアレルギー症状を起こすものもあります。
じんましんや吐き気、頭痛、腹痛、気分不良など全身症状がある場合は速やかに救急車を呼んで下さい。
中には、刺されてから1時間以内に
アナフィラキシーショック」と呼ばれる

・血圧が低下する
・意識を失う
・のどが腫れて(上気道浮腫)呼吸が困難になる

といった重篤な状態を引き起こし、最悪の場合死に至るケースもあります[4]

③ケムシに触れてしまった場合

毒針毛を取り除く

ドクガ類は「毒針毛」を持っています。
触れてしまった場合は粘着テープで皮膚に付着した毒針毛を取り除き、
石鹸でよく洗い流しましょう[3]

赤みや腫れが強い場合は医療機関の受診を

ドクガ類の毒針毛に触れると、赤い腫れを伴うじんましんの様なブツブツが発生します。
また、イラガ類の毒棘に触れると激しい痛みを伴う湿疹が発生し、1~2時間で一旦消失しますが
翌日にかゆみを伴う赤い腫れが現れることがあります[3]

この場合も、上記で説明した対策と同じで市販のかゆみ止めで様子を見るか、
症状がひどい場合は医療機関を受診しましょう。




参考にした資料・サイト(参照2023-09-14)
  1. ^かゆみ止め成分クロタミトンの作用の仕組み. 理化学研究所. 2018, (研究報告)(http://www.nips.ac.jp/nips_research/2018/02/post_201.html
  2. ^今泉 忠明監修『危険生物・外来生物大図鑑』(株式会社あかね書房, 2017年)
  3. ^虫刺され - 皮膚科Q&A. 公益社団法人日本皮膚科学会, 2023-06-29, (https://www.dermatol.or.jp/qa/qa16/index.html
  4. ^森林レクリエーションでのスズメバチ刺傷事故を防ぐために. 第4版, 森林総合研究所, 2010, (中期計画成果 ; 第1期 5), (https://www.ffpri.affrc.go.jp/pubs/chukiseika/documents/1st-chukiseika-5_6.pdf

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