べじぶろぐ 〜健康への道しるべ〜

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#0014 虫刺され対策(1)予防策

皆さんこんにちは!ベジ(Vegi)です。

虫の活動が最盛期を迎えています。

この時期になると、

寝ている間、外出時、庭作業の時など、様々な面で起こる厄介事。それが、

「虫刺され」

ですよね。

今回は、虫刺されを防ぐ対策方法をまとめました!是非、参考にしてくださいね。


①蚊・ハエの対策

虫除けスプレー

・最強の虫除け成分「ディート」
虫除けスプレー含まれる成分の代表がこの ディートです。
化学名は「n,n-ジエチル-m-トルアミド」。
米国FDA推奨の成分で[1]
蚊やハエなどの感知機能をかく乱させる作用があり、 忌避剤として最も優れた成分として多くの製品に使われています。
〈注意点〉[2][3]

・使用は必要な時のみにとどめる
・稀に皮膚炎や神経障害を起こすことがある
・飲んだり、舐めたり、吸入したりしないようにする
・生後6ヶ月未満の乳児には使用しない
 (6ヶ月以上2才未満:1日1回)
 (2才以上6才未満:1日1~3回)

・敏感肌&赤ちゃんにも使える「イカリジン」
ディートと同等の効果があるが、
嫌な臭いがなく皮膚刺激性がないのが特徴です[4]
また年齢による制限もないので、赤ちゃんにも使用できます[5]

蚊取り線香

・屋内でも、屋外でも使用できる!
有効成分が燃焼によって揮発しすることで、 広範囲で殺虫効果を発揮します。
この特性を生かして、屋外でも使用できる製品もあります。

・成分は「ピレスロイド系」
天然では「除虫菊」という植物からとれる成分で、これを基に
人工的に様々な似た特徴を持つ成分が開発されています。

・虫の神経に作用してけいれん、マヒを起こす
・ヒトや動物の体内では速やかに分解されるため安全性が高い
・光や熱によっても分解されるので、環境中にも残りにくい

といった特徴があります。


ハーブ

ハーブは、虫の嫌がる香りや分泌液を作って、自身が食べられるのを防いでいます。
鉢植えやアロマとして虫除けに利用することができます。

・シトロネラ

シトロネラの葉

葉にレモンに似た爽やかでフレッシュな香りがあります。
古来からろうそくや蚊帳(かや)に練りこんで使用されてきました。
リラックス効果や消臭効果もあるので部屋で使用するとよいでしょう[7]

・ラベンダー

フレンチ・ラベンダー

さわやかな花の香りがあり、
花を束にして飾ったり、香り袋をタンスに入れ衣類に香りを移すと
蚊やハエを寄せ付けにくくする効果があります[7][8]

ローズマリー

ローズマリー

カンファー(カンフル)」という成分を多く含むハーブです。
カンファーは古くから衣類の防虫剤として利用されてきた「 樟脳(しょうのう)」の主成分です。
刈った枝をそのまま吊るしたり、リネン類の防虫にも使用できます[7][8]


②ハチの対策

ハチの習性を知ろう!

・巣を作りやすい場所は?
種によって違いがありますが、木造家屋の壁の隙間や
軒下、天井裏、床下など、比較的狭い空間に造る傾向にあります[9]

・どんな時に攻撃してくるの?
当たり前ですが、ハチも危険を感じ取れば攻撃体制に入ります。
ではどんな時に危険を感じるのか?と言うと、主に

 ・攻撃された時
 ・外敵(と認識したもの)が巣の近くにいる時
 ・活動期

です。


ハチの活動期は5~6月頃から始まり、長い種では11月末頃まで続きます。
そして、最も活発になるのが8月で、被害件数もこの頃に最も多くなっています[10]

まずは近づかない!

ハチや巣を見かけた時は、まずむやみに近寄らないようにしましょう。
人間も、むやみに近寄られると怖いですし、身構えますよね。
ハチも同じです。

黒い物を身に付けない

ハチは、攻撃対象を見つける時に黒いものに反応する習性があると言われています[10]
つまり、黒髪や黒い服などをを身に付けた状態では敵と見なされやすくなってしまうのです。

帽子をかぶったり、身に付けるものは黒色を避けるようにしましょう。
ただし、黒でなければ全く攻撃して来ないという訳ではありません。

もしも遭遇したら

もしも巣を見かけたりハチに出会ってしまったら、ハチの様子を確かめつつ、ゆっくりと後退りするように逃げてください。決してこちらからハチや巣を刺激してはいけません[11]


③ケムシの対策

ケムシがいる場所とは?

ケムシ(毛虫)とはガ(蛾)の幼虫のことで、
体に毛を持つものが多いことからこう呼ばれています。
公園や街路樹、家の庭木などでよく見られます。

こんなケムシには要注意!

特に「ドクガ」の仲間と、「イラガ」の仲間は
毒針毛(どくしんもう)」と呼ばれる毛を持ち、
この毛に触れると激しい痛みと痒みを生じます[12]

チャドクガの幼虫
イラガの幼虫



④ダニの対策

屋内では「イエダニ」に注意

・どこから来るの?
 主に ネズミに寄生していて、天井裏や床下にネズミが住み着くことで屋内に侵入してきます。
 ネズミは配管工や壁をよじ登るので、マンションの 高層階でも注意が必要です。

・どんな場所に住み着きやすい?
 イエダニのエサは食べかすやホコリ、アカ、フケなどです。
 また、高温多湿な環境を好む習性があります。
 こういった環境になりやすいのは、 部屋の隅、布団やまくら、ぬいぐるみの表面などです。

・家でできる対策
なるべくイエダニの住みやすい環境を作らないことが対策になります。

 ・通気口に網をかけたり、壁の隙間穴を塞いでやネズミの侵入を防ぐ
 ・こまめに掃除・換気して湿気対策を行う
 ・布団やまくらは天日干しした後、死骸などを掃除機で吸い取る

これらの対策でも効果が不十分な場合は、殺虫剤を使用するのも方法です。

屋外では「マダニ」に注意

・どんな場所にいるの?
主に草むらや雑木林に生息しています。
動物やヒトの吐く息を感じ取り、体に咬みついて吸血します。

・咬まれたらどうなるの?
一度咬みつかれると、 何日間も離れません
無理やり取ろうとすると、食い込んだ頭部のみが残ってしまい感染症の原因になります。
また、SFTS(重症熱誠血小板減少症候群)という病気をお引き起こすウイルスを媒介することがあります。
この病気には確立された治療法がなく、悪化すると死に至ることもあります[12]

・マダニに咬まれないための対策
まず草むらや雑木林にはむやみに入らないようにしましょう。
農作業やトレッキングなどでやむを得ずこれらの場所に入る場合は、

 ・長袖長ズボン、手袋や長靴を身に着けるなど、なるべく肌の露出を抑える
 ・シャツの裾はズボンの中に入れる
 ・首にはタオルを巻くか、ハイネックのシャツを着る
 ・虫除けスプレーを使用する(ディートやイカリジンにはマダニへの忌避効果も確認されています)
 ・衣服に付着したダニは粘着テープで取り除く

といった対策を講じましょう[13]

万が一ダニに咬まれたら

咬まれた部位はかゆみや赤みのある腫れを引き起こします。
マダニに咬まれた場合は むやみに取り除こうとせず、医療機関で適切な処置を受けてください
また、咬まれてから数週間は体調変化に注意し、発熱等の症状が現れた場合は速やかに医療機関を受診しましょう[13]


参考にした文献・サイト(参照時点:2023. 9.10)
  1. ^West Nile Virus. CDC.gov. 2023, (https://www.cdc.gov/westnile/index.html#Repellent
  2. ^法規情報. 東京化成工業株式会社. 2020, (https://www.tcichemicals.com/JP/ja/p/D0097
  3. ^虫除け剤(ディート). 医薬品管理センター. 2004, (https://www.toyaku.or.jp/center05/mushiyoke/dakedo.html
  4. ^Noah Scheinfeld. Picaridin: A New Insect Repellent . Journal of Drugs and Dermatology. 2004, 3(1), 59-60, ( http://jddonline.com/articles/dermatology/S1545961604P0059X/1
  5. ^蚊媒介感染症ガイドライン. 国立感染症研究所. 2019, 5, p33, (https://www.mhlw.go.jp/content/000477538.pdf
  6. ^佐々木 薫監修『アロマテラピー図鑑』(主婦の友社, 2004年)
  7. ^レスリー・ブレンネス著・槇島みどり訳『ハーブ図鑑110』(日本ヴォーグ社, 1992年)
  8. ^松浦 誠. 都市における社会性ハチの生態と防除. ミツバチ科学. 2004, 25(2), p63-75, (https://tamagawa.repo.nii.ac.jp/record/559/files/25-2_2004_063-075_Matsuura.pdf
  9. ^松浦 誠. 日本における蜂刺症と社会性カリバチの攻撃性について. 三重大生物自然紀要. 2000, 24, p31-54, (https://mie-u.repo.nii.ac.jp/?action=repository_uri&item_id=5859&file_id=17&file_no=1
  10. ^森林レクリエーションでのスズメバチ刺傷事故を防ぐために. 第4版, 森林総合研究所, 2010, (中期計画成果 ; 第1期 5).
  11. ^今泉 忠明監修『危険生物・外来生物大図鑑』(株式会社あかね書房, 2017年)
  12. ^マダニ対策、今できること. 国立感染症研究所. 1998, (https://www.niid.go.jp/niid/ja/sfts/2287-ent/3964-madanitaisaku.html

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