べじぶろぐ 〜健康への道しるべ〜

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#0016 美肌はここから!保湿・肌荒れ対策


皆さんこんにちは!ベジ(Vegi)です。


肌荒れ、乾燥、湿疹、ニキビ・・・

このような肌の悩みを抱えておられる方も
多いのではないでしょうか?

肌は私たちの身体の一番外側にあり、

紫外線や細菌・ウイルス、酸・アルカリといった
刺激から身を守ってくれています。

そんな肌のメンテナンスをする事は、
健康を目指す上でとても重要です!


今回は、その第一歩である「保湿」にについて、
解説していきます。


①そもそも皮膚ってどんな構造?

まずは、お肌を作っている「皮膚」の構造と役割について
知るところから始めましょう。

皮膚は「表皮」「真皮」「皮下組織」に分かれ、
表皮はさらに4つの層になっています。

主に以下の働きがあります。

各層 働き
表皮 水分の蒸発を防ぐ
外部からの刺激から組織を守る
真皮 肌の潤いを保ち、ハリや弾力を生み出す成分を含む。
また、汗を出す器官があり、体温調節にも関わる
皮下組織 表皮や真皮に栄養を与える。また、大部分が脂肪組織で、
外部からの衝撃から内臓を守る


それぞれに大切な役割があるんですね。

詳しくはコチラの記事で解説していますので、ぜひご一読下さい!
vegi.hatenablog.com


②保湿の驚くべき効果とは?

では、お肌の水分が不足すると、どのような事が起こるのでしょうか?

お肌の水分不足が引き起こす事

・フケやアカが増加、更なる乾燥
皮膚は常に細胞の産生から脱落までの一連のサイクル(肌のターンオーバーと呼ばれます。)が繰り返されています。
真皮で細胞が生まれ、徐々に表皮まで移動し、古い細胞は角質となって最終的に皮膚から剥がれて行きます。これが、フケやアカとなります。
皮膚が乾燥していると、このサイクルとは無関係に角質が剥がれやすくなります。
その結果、フケやアカが増えてしまう上に、更に乾燥しやすい状態となってしまいます。

・バリア機能の低下
角質は古い細胞や死んだ細胞が何層にも重なって出来ています。
外から細菌やウイルスが簡単に侵入出来ないのはそのためです。
角質が必要以上に剥がれてこの層が薄くなると、細菌やウイルスが侵入しやすくなり、
また、外部からの刺激によるダメージを受けやすくなります[1]


・シワやたるみの発生
真皮はエラスチンやコラーゲンという線維で出来ていて、
その隙間を埋める役割をしているのが水分です。
この水分が少なくなると、隙間が空いて線維が折れ曲がったり
くぼみが出来てしまいます。これがシワの正体です。
そして、シワの部分の皮膚が重力により垂れ下がります。
これがたるみです[2]

保湿の効果

こまめに保湿を行い、皮膚の水分を保つ事は、
上で述べたような事を起こりにくくすることに繋がります。

つまり、

乾燥によるフケやアカの発生を防止できます。
角質層を保持することで、バリア機能の低下を防止できます。
真皮の潤いを保ち皮膚のハリや弾力を維持することで、シワやたるみの発生を防止できます。


③具体的な保湿の方法

保湿剤を塗る!

まず思い付くのは、保湿剤ですね。
保湿剤にはいくつか種類があり、役割が異なりますので、
違いを理解して用途に応じて使用することが大切です。
・適度な油分と皮膚保護作用の「白色ワセリン」
石油から不純物を取り除き作られたのが「白色ワセリン」です。
皮膚の表面で油の膜となり、水分の蒸発を防ぐ事で角質を柔らかくする効果があります[3]


・原料は天然成分!刺激が少ない「スクワラン」
主にサメの肝臓から取り出される「スクワレン」という成分からつくられるオイルが「スクワラン」です。
私達の皮脂に含まれている成分でもあります。
また、動物以外ではオリーブ油やコーン油から作られている物もあります。
スクワランは皮膚への刺激が少なく[4]角質の水分を保ち乾燥を抑える効果が報告されています[5]


・保水作用と血行促進作用の「ヘパリン類似物質」
「ヘパリン類似物質」は水分と結合しやすい性質があり、角質の水分を保持することで保湿作用を発揮します[6]
また、血液を固まりにくくして流れやすくする効果も併せ持っています。
そのため、出血しやすい疾患のある人やキズ、ただれのある場所には使えません

身体の内側から水分補給!

保湿効果をより高めるには、外側からだけでなく、内側からも水分を補う事が重要です。
水分摂取によって角質層の水分量やハリ、滑らかさ、キメが改善されたとの研究結果があります[7][8]

・水分摂取は1日1.2Lを目標に!

出典:厚生労働省「健康のために水を飲もう」推進運動

ヒトが1日に必要とする水分量は2.5Lです。そのうち1Lは食事から摂取、0.3Lは体内で合成されるので、残りの1.2Lを水分として摂取する必要があります[9]
ただし、一度に飲むのではなく、少しずつこまめに飲むようにしましょう。

・コーヒーや紅茶は気を付けて!
コーヒーや紅茶に含まれる「カフェイン」には利尿作用があり[10]、体内の水分を尿として排泄する働きがあるため、摂りすぎない様注意しましょう。


_まとめ

さて、今回は皮膚の構造と保湿についてまとめましたが、いかがでしたか?
保湿は身体の

内側と外側両方から行う事が大事!!

と言うことが良くお分かり頂けたかと思います。




参考にした文献・サイト
  1. ^加齢に伴う皮膚の変化と高齢者のスキンケア. Expert Nurse. 2018;3:101-105
  2. ^堀井 和. 皮膚の老化とくにシワを中心に. マテリアルライフ. 1995;7(2):66-71
  3. ^大谷 道. 外用剤の適正使用の問題点 ―保湿剤を中心として―. 日本香粧品学会誌. 2014;38(2):96-102.
  4. ^早川律子. ヒトクローズドパッチテスト. 皮膚. 1984;26(5):1119-27.
  5. ^谷井司et al. 乾燥性皮膚疾患に対するスクワランの有用性, 皮膚刺激性および保湿性についての検討. 皮膚. 1991;33(2):155-163.
  6. ^—角層中結合水と角層ラメラ構造を中心に—. 西日本皮膚科. 2007;69(1):44-50.
  7. ^Palma L, Marques LT, Bujan J, Rodrigues LM. Dietary water affects human skin hydration and biomechanics. Clinical, Cosmetic and Investigational Dermatology. 2015;8(null):413-21.
  8. ^Mac-Mary S, Creidi P, Marsaut D, Courderot-Masuyer C, Cochet V, Gharbi T, et al. Assessment of effects of an additional dietary natural mineral water uptake on skin hydration in healthy subjects by dynamic barrier function measurements and clinic scoring. Skin Res Technol. 2006;12(3):199-205.
  9. ^厚生労働省. 「健康のために水を飲もう」推進運動. (https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/topics/bukyoku/kenkou/suido/nomou/index.html)
  10. ^Rieg, T., Steigele, H., Schnermann, J., et al. (2005):
    Requirement of intact adenosine A1 receptors for the
    diuretic and natriuretic action of the methylxanthines
    theophylline and caffeine. J. Pharmacol. Exp. Ther.
    313, 403-409

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