抗生物質とは?
その名の通り、他の微 "生物" に対 "抗" するために微生物が作り出す物質の事です。
微生物が持っているタンパク質や酵素に結びつき、
正常に機能させなくする事で、
微生物が増えるのを抑えたり
微生物自体を死滅させたりする作用があります。
抗生物質と抗菌薬(抗生剤)は違う!?
抗生物質は微生物が作り出す「天然の物質」です。
それに対し抗菌薬(抗生剤)は抗生物質を真似て
人工的に化学合成した、いわゆる「薬剤」の事です。
よく混同されて使われがちですが、厳密には違うんですね。
抗生物質の役割
微生物の多くは土の中で生きていて、他の微生物と生存競争を繰り広げています。
彼らの中には生存競争に打ち勝つため、他の微生物を攻撃したり、
身を守ったりする武器を持っているものもいるのです。
それが 「抗生物質」"なんです!
自分自身はやられないの?
「微生物は自ら作り出した抗生物質でやられないの??」抗生物質と聞くと、こんな疑問が浮かんでくる方もおられるでしょう。
もちろん、微生物は自ら作り出す抗生物質ではやられることはありません。
これを「自己耐性」と言って、その抗生物質を無効化する酵素を持っていたり、
作用できないように自分の構造を変化させたりしているのです。
この微生物の特性は、薬として抗生剤を使う際に問題となっている
"耐性菌" の発現に関係していると言われています。
なので薬局では、
「抗生剤が効かなくなるのを予防するために処方された分は必ず飲みきって下さいね」
と説明しているんですね。