第02章では “人体のパイプライン" 血管についてです。
頭のてっぺんから足の先まで張り巡らされている「血管」の構造や働きについて
一緒に見ていきましょう!
【血管の役割】血管の大事な仕事!
役割1:エネルギー、老廃物の運搬
血管とは、全身に張り巡らされている「血液の通り道」です。
全身の組織に酸素や栄養素を送り届けたり、要らなくなった栄養素や
老廃物を排泄臓器に運んだりする役割を担っています。
役割2:免疫細胞の運搬
血管は免疫細胞の産生場所であるリンパ節とも繋がっていて、
外敵(細菌やウィルス)が入って来た際に貪食細胞や白血球が働く際には
血管を通って感染部位に向かいます。
【血管の構造】血管の柔軟性の秘密!
血管は伸び縮みする柔軟な組織です。
その柔軟性の秘密は何処にあるのでしょうか?
それは血管の構造にあります!
図のように血管は3層の組織から成り立っています。
ただし、末梢の毛細血管には平滑筋が存在せず、内膜と外膜の2層しかありません。
外 膜•••平滑筋の外側にあり、血管を組織に固定したり、
血管を保護したりしている。
中 膜•••血管平滑筋がこの部分にあり、筋肉が伸びたり縮んだりする事で
血管を拡げたり狭めたりします。
内 膜•••血管の最も内側にあり、内皮細胞で出来ています。
ホルモンを分泌して血圧を調整したり、
ミネラルや栄養素の血管内外のやり取りに関わったりしています。
血管は傷つきやすい!!
血管の弾力性は歳を重ねると自然に下がってきます(→動脈硬化)。
また、血液中には様々な物質が存在します。
時にそれらが血管の壁を傷つけ、動脈硬化の原因となる事があります。
例えば、
・多量の糖(→糖尿病)
・白血球など免疫細胞の異常(→血管炎症候群)
これに高血圧が重なると「瘤」を引き起こします
(薄くなった血管壁が風船のように膨らみコブのようになります)。
この「瘤」が破れると大量出血を起こしてしまい、
命を落とすことも少なくありません。
「瘤」や出血を防ぐためにも、血圧を適正に保つことが大切です。
後半では、血管に大きな影響を与え、切っても切り離せない関係である
「血圧」
について分かりやすく解説しています。
後半はこちら↓